アンフィスバエナの憂鬱

健康ネタや話題になったニュースいついての個人的な感想雑記。

正座と日本人

「正座と日本人」という書籍があります。
正座をテーマにした本というのも珍しいのですが、この本の著者は日本人ではなく東京生まれの丁宗鐵という中国人?の医学博士。
正座の歴史を様々な資料や文献から紐解いてその起源を探る という内容なのですが・・・。
まず、正座という座り方は昔から正座と呼ばれていた訳ではなく、昔はあぐらが正座と呼ばれていたこともあり文献などの文章から正座の歴史を探るというのは無理なのです。
ですから文献に「正座」と書かれていても それが現在の正座のことなのかどうかは確認のしようがないということ。
歴史学者でもない人の書籍なので、それなりに面白いのですが 説得力には欠け、全く駄目だとは言いませんが やはり素人の著書だとしか言えません。
文献の一文などを引用して全体をいきなり結論付けるやり方も疑問です。
正座が膝に悪いと決めつけ、膝痛の人が完治すると「また正座ができる」と喜ぶ日本人を疑問視していますが、正座が膝に悪いというのは現在医学では完全に否定されています。
これは検証実験でも証明されていて、立っていれば膝に負担がかかりますが 正座で足を畳んでいる状態では膝に負担は全くかからないからです。
正座をすると膝が悪くなるのではなく膝が悪くなると正座で痛みが出るようになるのです。
まあ中国や朝鮮などでは正座は罪人の座り方だったので理解できないのかもしれませんね。
また、この本では茶道は朝鮮由来となってるんですが、実際は中国から伝わったというのが定説です。
その昔「利休にたずねよ」って映画でも利休が朝鮮に憧れている というトンデモ設定のトンデモ映画がありましたけどね。(笑)正座